SEKALOG

世界と学びログ

『この世界の片隅に』が思った以上に良かった。

この週末に11月12日に放映された【この世界の片隅に】を観てきました。ちなみに先週の金曜は一人で、今回は嫁と、計2回観ました。

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普段は週末でもあまりお客さんが多くない映画館なのですが、なぜか2回とも結構満員で、特に年配の方々が多くいらっしゃる印象でした。

内容の詳述は他サイトに譲りますが、「戦争」や「広島」がテーマとなっており、重たい内容でもあります。第二次世界大戦当時の庶民の生活や暮らしぶりが丁寧に描かれており、だからこそ「普通」や「当たり前」といったものが戦争によって壊されていく様子がじわじわと伝わってきました。

個人的にはストーリー展開やそれぞれのキャラクターの特徴が面白く、後味も悪くないので観てよかったなと思える作品です。

クラウドファンディングを使った新しい映画制作の形

作品を観終わるまで知らなかったのですが、【この世界の片隅に】は原作から映画化するための資金をクラウドファンディングを通して調達していたということです。

最後のエンディングロールで「クラウドファンディング」と書かれた項目があり、そこに多くの人の名前が載っていたのを見て気が付きました。調べてみると、クラウドファンディングでの資金調達自体は2015年に行われ、8日間で2000万円という目標金額に達成したということで話題を集めたそうです。

エンディングロールに自分の名前が載るということはなんとも嬉しいことに違いありません。個人的には今回の事例は映画製作における形が変わるきっかけになるかもしれない、と感じています。今後映画は一部の業界に従事する人だけではなく、支持者を得られれば素人でも制作し放映できる機会を得られるかもしれません。視聴者も単に視聴する立場から、今度は映画化すると面白くなりそうなアイデアに出資することで映画作りに貢献できるという「貢献感」を味わえるようになります。

【この世界の片隅に】はそういった可能性を示したという点で、非常に興味深い映画でした。