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TVが及ぼす害についてー和田秀樹【テレビの大罪】

 

テレビの大罪 (新潮新書)

テレビの大罪 (新潮新書)

 

 受験の神様として知られる和田秀樹氏によるTV批判本。まあ言っていることはよくわかる。教育的見地からもTVのメリットって本当に少ないと思う。

本書の例でいえば、TVではウェスト58センチのアイドルばかり使うことで(実際は58センチじゃなくてもプロフィールでそのように表記する)、視聴者がその体系を真似るべく無理なダイエットに励んだり、拒食症を引き起こしたりと決して無視できない現象を巻き起こしている、という話から始まって、様々な事例を述べながらTVの大罪について述べている。
 
著者が医者ということもあって、TVが及ぼす人への害を医学的に説明してることはとても面白いし、また、受験の神様と称されているだけあってもTVが及ぼす教育への弊害も具体的に語られている。
教育に関しては、具体的な番組名は伏せていたものの、「勉強ができない」ことを肯定化し美化し、「逆に勉強のできる子が実は悪い人です」のようなドラマが幅を利かせていることを徹底的に批判していて同意できる内容も多く、面白い。(ごく○んのことだろう)
本書を読めば、TVを批判的に観ることができるようになると思う。